うつ病バイオマーカーに着目したシナプス機能不全の的研究
本研究の目的は、培養神経細胞系を用いて、うつ病の異種性に対応したストレス脆弱性バイオマーカーを同定し、うつ病の分子病態生理を解明することである。

具体的には、臨床グループにより単極性うつ病の異種性に着目した若年性うつ病と中高年発症うつ病のストレス脆弱性を比較し、先進医療が認められているNIRS検査での客観的な補助診断がなされるなど信頼度の高い臨床サンプルを蓄積し、血清(サイトカイン、VEGF、アミロイドβ、miRNA)や白血球(mRNA、miRNA)から臨床バイオマーカー候補を取得する。

本研究質では、このバイオマーカーに着目し、若年発症うつ病モデル動物及び中高年発症うつ病モデル動物より調整した初代培養神経細胞(うつ病患者の体細胞から分化誘導したヒト神経細胞が使用可能な場合はそれも用いる)に、ヒト研究から提示される「うつ病亜系バイオマーカー候補」を作用させ、樹状突起スパインの形態、シナプス機能蛋白の集積・動態に与える影響を検討する。