JCB (2013), 201, 915-928. Samantha A. Spangler, Sabine K. Schmitz, Josta T. Kevenaar, Esther de Graaff, Heidi de Wit, Jeroen Demmers, Ruud F. Toonen, and Casper C. Hoogenraad 要旨 プレシナプスのアクティブゾーン(AZ)はシナプス伝達に重要な領域で、シナプス小胞の放出・回収等の調節を 担っている。これまでの研究で、AZタンパク質の分解等を含む調節機構がプレシナプスの機能に重要なことが 分かってきたが、その詳しい分子メカニズムについては不明な点が多い。本研究では、ショウジョウバエやセンチュウ の研究でプレシナプスの発達に重要だと分かってきたタンパク質Liprinについて哺乳類神経細胞を用いて研究した。 Liprinはこれまでに分かっていたプレの調節機構(例えば、RIMのプロテアソーム分解)と同様に、ユビキチンプロテアソーム システムによって調節を受けており、また活動依存的にも調節を受けていた。Liprinはプレのサイズやベシクル放出で 機能しているらしいことが分かったが、これまでに分かっているプレの重要なタンパク質群の影響は受けず、それらの タンパク質の上流に位置することが分かった。Liprinはその結合タンパク質群のダイナミクスに関わっており、結果的に ベシクル放出等の調節に働いていることが分かった。 |
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