Syntaxin-4 defines a domain for activity-dependent exocytosis in dendritic spines.”

Kennedy MJ, Davison IG, Robinson CG, Ehlers MD.

Cell (2010), 141, 524-535

シナプス後部における膜の融合は、スパインの形態変化や受容体の供給において重要なイベントである。シナプスにおけるエクソサイトシス機構はプレシナプスでよく研究されておりかなり詳しく分かっているが、ポストシナプスにおいてはまだあまりよく分かっていない。著者らは、pH感受性蛍光タンパク質を用いてスパインにおけるエクソサイトシス機構のイメージングを行い、その動態の解析を行った。スパインでのエクソサイトシスはPSD近傍で起こり、それは速く、All  or None 的に起こった。また、エクソサイトシスが起こる個所は、SNAREタンパク質であるsyntaxin4が多い細胞膜部位であり、syntaxin4がその個所を規定しているようである。また、syntaxin4のノックダウン及びドミナントネガティブ実験により、スパインでのエクソサイトシスはsyntaxin4依存的であり、エクソサイトシスが阻害されるとLTPも阻害されることが分かった。