LTP-Induced Long-Term Stabilization of Individual Nascent Dendritic Spines

Travis C. Hill and Karen Zito

The Journal of Neuroscience, 9 January 2013, 33(2): 678-68

新規課題の獲得は新しいスパインの成長、安定化と密接に関わっている。著者たちは、学習の根底にある重要な細胞機構であるLTPが、神経回路の可塑性において新しいスパインを選択的に安定化させているかどうか実験した。ツーフォトングルタメートアンケージング法を用いて、ラットの海馬CA1領域のニューロンの樹状突起スパインを刺激してLTPを誘発させ、タイムラプスイメージングでスパインの生存率を測定した。LTPを誘発する刺激では、14時間以上での新しいスパインの生存率が増加していた。また、活動によって誘発された新しいスパインの安定化にはNMDA受容体の活性化が必要であり、LTPを誘発する刺激に特異的であった。これらの結果により、LTPを誘発する刺激と個々の新しい樹状突起スパインの長期的な安定化との直接的なつながりが初めて示された。