Neuropeptide Orphanin FQ inhibits dendritic morphogenesis through activation of RhoA

ニューロペプチドOFQはRhoA活性を介してデンドライトの形態形成を妨げる

Janet Alder, Seth Kallman, Alicia Palmieri, Farah Khadim, Jennifer J. Ayer,

Sujata Kumar, Katherine Tsung, Ilya Grinberg, Smita Thakker-Varia

BDNFはニューロンの発達と分化の促進において、促進性の役割をしている。BDNFの促進効果に対するメカニズムは、樹状突起の成長を調節している。しかしながら、これらのメカニズムは研究されていない。著者らは研究をBDNFによって誘発されたニューロペプチドOFQにフォーカスし、海馬におけるニューロン分化においてBDNFの促進効果にOFQが影響しているかどうかを調べた。OFQノックアウトマウスでのゴルジ染色は、発達初期の樹状突起の長さとスパイン密度の増加を明らかにして、内因性OFQが樹状突起形態を妨げることを示唆した。また著者らは、外因性OFQが樹状突起の成長において抑制効果を持っていること、プレ投与したときにニューロペプチドがBDNFへの応答を変えることを証明するために、培養海馬ニューロンを用いた。

つぎに著者らは、BDNFとOFQがフィードバックループで動作しているかどうかを決定するために、BDNFとOFQレセプターの動作を防いで、ANA-12とNOPノックアウトマウスを作成したが、得られたデータはこれらがネガティブフィードバックループにおいて動作していないということを示した。また著者らは、OFQによる樹状突起形態の抑制が増強されたRhoA活性を介しているということを発見した。これらの結果は、ニューロンが発達する間、樹状突起成長の形成を調節するだけでなく、成熟した神経系においても可塑性をコントロールするという基本的なメカニズムを明らかにしている。