“Mosaic organization of neural stem cells in the adult brain.”

Florian T. Merkle,  Zaman Mirzadeh, Arturo Alvarez-Buylla

Science. Vol 317, 380-384, (2007)

脳内の側脳室と海馬において日々ニューロン新生が行われているが、生後マウスの脳内における神経幹細胞(NSC)の性質については詳しくわかっていない。

NSCは多くの異なるニューロンに分化するため、一種の幹細胞が可変性を持つか、多種類のNSCが存在するかのどちらかの性質を持つと考えられてきた。

そこで著者らは、in vivoで系統的に脳を6つの領域に分けて、各領域におけるNSCを標識し、それぞれの領域から生じる細胞を追跡して、NSCがどちらの性質を持つかを検証することにした。

その結果、NSCは環境因子によって分化が決定されるのではなく、生得的にどの細胞に分化するか予め決定されており、それは成熟後も変わらないことが示唆された。