Sarah A. Roberts, et al., “Pheromonal Induction of Spatial Learning in Mice” Science 338, 1462 (2012)

多くの動物にとって、マーキングは重要な役割を担っており、性行動や縄張り行動における相手の場所の特定や識別に関与している。しかし、その詳細は明らかになっていない。著者らは雄マウスの尿中に含まれるダルシンという不揮発性フェロモンタンパクが空間記憶や個体学習に関与していることを明らかにした。雄雌マウス共に他の雄マウスの尿が存在した位置を記憶し、それは14日間保持された。また、その採取主マウスの尿を識別した。

以上より、マウスが性行動や縄張り行動を行うための個体学習や空間学習は

不揮発性フェロモンタンパク、ダルシンによって担われていると考えられる。