Inbal Ben-Ami Bartal, Jean Decety, Peggy Mason, Science, 334, 1427, 2011"Empathy and Pro-Social Behavior in Rats"

人間の向社会的行動は他者への共感、関心から生まれるが、非霊長類に同様な感情があるかどうかは不明だった。そこで、げっ歯類においての向社会的行動を調べる為に、拘束されたcagemate(同じcageで過ごしたルームメイト)と共に自由なラットを置いて、その行動を調べた。そうすると、自由なラットは意図的に素早く、拘束装置を開け、拘束されたラットを解放する事を学習した。一方、拘束装置の中が空(empty)の時や、高速装置の中におもちゃのラット(object)の時は拘束装置を開けなかった。また、フィールドの中にラットの入った拘束装置とチョコレートの入った拘束装置を置いた場合でも、自分のチョコレートの取り分が減るにもかかわらず拘束されたラットを解放した。以上の事から、ラットは仲間のストレスに反応して向社会的行動を起こす事が判明した。